こんにちはMASAです。
今回は、小売業の最も重要な技術のひとつである競合店調査の2回目。
「商品構成グラフ」について学ぶ。
このグラフを作成することにより
“価格の強調点(値ごろ)”と“品ぞろえの豊富さ(値ごろでの選ぶ楽しさ)”を把握することができる。
大手小売業イオンに入社後、店舗営業、本社スタッフを経験。
その後、駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年滞在。
各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。
現在は独立、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業の準備中。
商品構成グラフは小売業必須の技術

ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンは
「私の自慢できるただ一つのことは、アメリカ中のどのチェーンのトップよりも、私の方がより多くの店の実例を見学(自店と競合店の店舗比較調査)していることだ。」
と生前言っている。
サム・ウォルトンをしてここまで言わしめる競合店調査の2回目として
今回は商品構成グラフについて学んでいく。
私が駆け出しの売り場主任時代、様々な対策会議で競合店の商品構成グラフを作成した。
書いて、書いて、書きまくった。
それ程までに、当時の競合店対策では商品構成グラフが重視された。
- それぞれの品目の品ぞろえが良いのか悪いのか
- お客さまから支持されるのか、されないのか
をイメージではなく、グラフで見える化することができるからだ。
※品目:お客さまにとっての商品の最小単位(花柄クッション、男児スクール水着、男性用バスローブ等)
そのグラフでは「価格の強調点(=プライスレンジとプライスポイント(値ごろ))」と「品ぞろえの豊富さ(値ごろでの品目数の豊富さ)が“見える化”される。
商品構成グラフの作成方法

商品構成グラフとは
自店と競争店の同一品種の中で品目ごとの価格ラインとフェイシング数を調査し、一つのグラフにまとめて比較するもの。
以下、調査方法を説明していく。
(ステップ1)調査品目を決める。
※会社の政策的な重点商品(これから販売構成比が伸びる品目、旬の品目やテレビやネットで話題の品目)から選ぶ。
例えば、今が11月下旬であれば、これから売上が伸びる
・衣料:機能性肌着、冬物スーツなど
・家電:石油・電気ストーブなど暖房関係
・食品:ココア、シチュー、はんぺん、おでんの素など
(ステップ2)その品目の自店と競合店との「プライスライン」と「フェイシング数」を調べる。
プライスライン: 売価の種類。
チェーン・ストアは最も売れる価格ライン(プライスポイント)を中心とし、その回りに2から4の価格ラインを設定する。中心となる価格ラインは3品目以上必要である。
フェイシング数: 陳列台に横に並べた商品のフェイスの数。
※フェイス : 商品の表面のこと。
(例)以下のドレッシングはそれぞれ5ファイス、4ファイス。

(ステップ3)商品構成グラフを書く

※プライスゾーン : その品目の下限価格と上限価格のゾーン
※プライスレンジ : 品ぞろえの中心価格帯
※プライスポイント: その品目の値ごろ価格
(ステップ4)自店と競合店の商品構成グラフを作成し比較・分析する
品目: ●●● (上記ステップ3とは違う品目例とした)

商品構成グラフからわかること

- 競合店は58円という自店にはないオープニング価格の商品を持つ
- 競合店は自店より58‐128円とプライスゾーンが広い
- この品目のお客さまの値ごろ価格(プライスポイント)が88円と仮定すれば 値ごろにおいて、自店は20フェイス、10品番と競合店の12フェイス、6品番より品ぞろえが豊富といえる。
→すなわち競合店のほうがトータルでは陳列フェイス数でもプライスゾーンでも大きいが、値ごろ価格においては自店の方が品ぞろえが豊富で「お客さまに選ぶ楽しさをご提供している」という仮説が立つ。
但し、58円のオープニングプライスの必要性は議論の余地がある。
価格は価格に負ける ‐“ニーズ”から“ウォンツ”へ‐

今回は商品構成グラフについて説明した。
但し気をつけなければならないことがある。
ニーズによる需要、すなわち生活必需品であれば安いほうが良いと言える。
しかし現代の情報社会では、
ウォンツによる需要、すなわち
- 家族の体のことを考えてオーガニック栽培の野菜を購入する場合
- 確実にウィルスを除去できる特別な洗剤を購入する場合
- 普段手に入らない、特別な輸入マンゴーを購入する場合
は商品構成グラフに、必ず「お客さま心理(ウォンツ)」を加味して分析しなければならない。
現代は昔と違い、モノが豊富にある時代であり
ニーズ消費だけではなく、必ずウォンツ消費の心理的側面を加味して分析しなければならない。
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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。
MASA


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