私は人生の母艦としてこのブログを立ち上げた。
これまで歩んできた道を総括し、
これから残された人生の行程の中で”私の後ろにできる道”を記録していきたい。
ここからしばらくはシリーズで“これまで歩んできた道”を総括したい。
小売業の道程で”学んだ”ことや“気づいたこと”を書いていく。
小売業を目指す若い世代の人たちの参考になれば、望外の喜びである。
第2回は
小売業とは; 若者よ、小売業を目指せ!(2)
と題し
小売業で働く上での仕事の“面白さ”に焦点を当てる。
これから小売業を目指す方々の参考になればと思う。
大手小売業イオンに入社後、店舗営業、本社スタッフを経験。
その後、駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年滞在。
各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。
現在は独立、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業の準備中。
小売業の面白さ

小さく考える
「小さく考える(Think small)」は世界一の売上を誇る小売業の巨人、ウォルマートの創始者サム・ウォルトンの言葉である。
同氏は次のように言っている。
「大きくなればなるほど、「小さく考える」ことがますます重要になる」
「わが社は小さく考えることで、これほどの大規模になった」
(※私のウォルマート商法すべて小さく考えよ サム・ウォルトン(著),渥美俊一(監修),桜井多恵子(監修) 出版社 : 講談社 発売日 : 2002/11/20より引用)
これは、(あくまで私の解釈でだが)
「個店で考える」「顧客単位で考える」ということだと思う。
個店で考える
同じ地域の店舗で少し離れれば、商品の動きは全く違う。
駅前の店舗は個包装やバラ売りが売れるが、そこから近くの駅から離れた、大きな駐車場を持つ店では大容量が売れる。
すべて店単位で考えなければならない。
顧客単位で考える
地域で一般的に言われていることを信じて品ぞろえするのではなく
ひとり一人のお客さまに焦点を当て、そのニーズとウォンツを深堀していく必要がある。
例えば、海外で新店の開店前調査で、商圏の任意のご家庭に訪問調査をしたことがある。
ご家庭にある台所用品やバス用品、子供部屋などを一つひとつ確認していくと、必ず大きな気づきがある。
- 熱帯地方であるにも関わらず、朝方の冷え込みが激しく、かなり厚めの布団を使っている。
- 共稼ぎのため、保存用のジップロックやケースが大量に必要。
- パンは惣菜系はほとんどなく、菓子パンが多い。
- 子供が多いので紙の食器を大量に用意している。
など、同一の商圏内でも、条件の違う世帯を調べていくと、仮説・検証が必要な事項が出てくる。
その仮説から品ぞろえに落とし、POSで検証していく。
※品揃えされていない売れ筋はPOSデーターには反映することはない。
仮説・検証

これは、コンビニエンスストア業態の生みの親、セブンイレブンの鈴木敏文氏が得意としたフレーズだ。
「消費者が不便、不満、不都合に感じていること、あるいは、感じているであろうと思われることについて、どうすれば、これを便利、満足、好都合に転換できるか、一歩先の未来を描き、それを実現するためには、何と何を結びつければ、新しい価値が生まれるかを考える。これが『未来を起点にした発想』、つまり、跳ぶ発想です。」
(※わがセブン秘録 Kindle版鈴木 敏文 (著), 勝見 明 (その他) 出版社 :プレジデント社 発売日 : 2016/12/20から引用)
この「未来を起点にした発想(跳ぶ発想)」が仮説・検証の神髄ということになる。
例えば
- 夏晴れた日の行楽地に近いコンビニ店では、早く痛むことを気にするので、梅入りのおにぎりが売れる。
- おでんのピークは最も寒い1~2月ではなく、気温が下がり始めた10~11月である。
など、今やセブンイレブンで常識となっていることである。
すべての品揃えに対して顧客心理も加味しながら仮説・検証(跳ぶ発想)を繰り返し、今までの常識を変えていく。これこそが小売業の醍醐味=面白さと言えるるのではないか。
生活すべてが仕事と直結する生業

発展途上国で生活していると、半年単位で世の中が変化していく。
それはショピングセンターや映画館(今はコロナ禍で閑散としているが)でウォッチングしているとよくわかる。
特に変化のスピードが速いのが、女性のファションと家電製品動向だ。
後者はスマホの普及により新製品情報が世界同時に広まることから起こる。
前者も流行やトレンドがスマホで世界同時に広がり、10年前では考えられないスピードで女性のファションを変えていく。
以下、ミャンマーの例だが、
5年前に比べれば、髪の毛を染めている女性の比率は倍になり、民族衣装のロンジー着る女性は半減した。
また、厳格な上座部仏教で、女性の立ち振る舞いに対する見方が超保守的な同国でも、今、若い女性が買いたいもののひとつにニコチンとタールゼロの電子タバコがある。
また、ミャンマーの市場(ゼーと呼ばれる)での最近の売れ筋はニンニク。
コロナ対策でよく売れているという。
そうした
休日や日ごろの散策における
- 街頭ウォッチング
- 店頭ウォッチング
- 情報収集
すべてが仕事に直結する。
それを面白いと感じる人にはたまらないのではなかろうか。

(番外編)小売業で辛かった(?)こと
ここまで書くと、小売業の辛い部分にフタをしているのではないかとお叱りを受けるかもしれない。
逆に、私が小売業に就職する前に、辛いのではないかと考えていたことについても触れてみたい。
不規則な生活?
小売業は変形労働時間制で、毎日、働く長さや出勤時間が違う。
また、当たり前だが土日、祝祭日は勤務だ。
これを嫌う人がいるかもしれない。
しかし、これも私から言わせれば、完全に慣れの問題である。
起きる時間を一定にして、計画的に休みの過ごし方を組み立てれば、かえって街などに人が少ない分、楽である。
慣れてしまえば全く問題はない。
お客さまからのお叱り?
店舗に勤務していると、どうしてもお客さまからのお叱りを受けてしまうことがある。
それがプレッシャーになるのではないかと考える人もあるだろう。
これは、メーカーの営業やたとえ公務員でも避けて通れないもので、克服していくしかないと思う。
※個人のフリーランスで働いていても、クライアントからの苦情は避けられない。
これにアドバイスをするとすれば、顧客対応技術を磨くとともに、自分の気持ちのコントロール方法を若いうちにしっかりと身につけなくてはならないと思う。
是非とも私の次の記事を参考にしてほしい。
小売業は
常に創意工夫と自分の頭で考えること
を要求され
日々の生活の中での様々な情報が仕事に直結する
魅力的な生業であると私は信じている。
是非とも皆さんも小売業に飛び込んできてほしい。
今回、引用させていただいた書籍2冊をご紹介する。
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■私のウォルマート商法すべて小さく考えよ(講談社+α文庫)
サム・ウォルトン(著),渥美俊一(監修),桜井多恵子(監修)
出版社:講談社発売日:2002/11/20
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■わがセブン秘録 Kindle版
鈴木 敏文 (著), 勝見 明 (その他) 出版社 :プレジデント社 発売日 : 2016/12/20
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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。
MASA




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