皆さんはどんな果物がお好きだろうか?
必ず上位に顔出すのが「いちご」「桃」「メロン」「ぶどう」「バナナ」など。
最近では、その中に「マンゴー」が食い込むことも多くなった。
日本でマンゴーと言えば、宮崎県の完熟マンゴーを思い出す。
※愛称は「太陽のタマゴ」。南国・宮崎の太陽の恵みをいっぱいに受けた甘くて新鮮、独特の香気はまさにキング・オブ・フルーツ(果物の王様)にふさわしい。初夏から夏の贈答品として人気も急上昇中だ。
宮崎県ホームページより

近年は日本にタイやベトナムなど世界各国からマンゴーが輸入されるようになり、昔よりも身近な存在になった。
小生は大手小売業イオンの駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年間滞在。
各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。
現在は独立し、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業のスタートを準備中。
知る人ぞ知るミャンマーの“セインタロン”マンゴー
マンゴー通もうなる”セインタロン”

皆さんは、ミャンマー産の“セインタロン”マンゴーをご存じだろか?
現地の言葉で“セインタロン”は「一粒のダイヤモンド」を意味し、同国で収穫できるマチスやトンロンタタウン、サインティーなどのマンゴーの中でも特に糖度が高く、成熟した桃(現地の日本人が良く使う表現)に近く、甘みと酸味のバランスが絶妙で、還暦の私でも2~3個はペロリと食べてしまう。
地元の人で賑わう市場(ミャンマー語で”ゼー”)では600チャット(約50円)ほどで売られている。
余談だが、私の知り合いでマレーシアのクアラルンプールに在住していた方は、マンゴーの季節にヤンゴンに出張に来た際はスーツケースに“セインタロン”をしのばせ、家族へのお土産にしていた。
その時「“セインタロン”を一度食べたら、マレーシアのマンゴーでは物足りない」としきりに言っていた。
同国のマンゴーの収穫期は4~8月ぐらいで、“セインタロン”はその内6月までの限られた期間しか採れない。
近年ではドライマンゴーや洋菓子の加工用に使用されるマンゴピューレなどがミャンマーからシンガポールやその他のアセアン諸国、中国などに輸出されている。
冷凍のマンゴーのカットフルーツを輸入する計画が日本企業にもあるとのことだが、コロナ禍で遅れが生じている模様だ。
“セインタロン”マンゴーが日本に来る日は?
日本でおなじみのタイ産、フィリピン産などに比べても、その上品な甘さが日本人の口に合う(と私が確信する)“セインタロン”マンゴーを日本に輸入し、食べていただくことはできないだろうか?
これは、ミャンマーの応援団を自認する私の悲願でもある。
ミャンマー産のマンゴーは、日本に輸入するには検疫上の問題があり、燻蒸処理が必要となることから解禁になってはいない。
加えて、ミャンマー産のマンゴーは他の農産物と同様に近代化が遅れており、栽培や選別、燻蒸などの技術が確立しておらず、日本側が求める品質基準を保証できない。
ミャンマー政府の幹部も「日本へのマンゴー輸出を実現するためには、後7年は待たなくてはならない」と述べている。
私が所属していたイオンのショッピングモールが2023年にヤンゴンに建設される予定だが、同社はアジアでビジネス展開した国々において現地産の「イオンのPBブランド、トップバリュ」の生産を始めるケースが多い。
また、現地の優秀なサプライヤーや行政機関と組んで日本のイオン店舗に自国商品を輸出し、「物産“フェアー”」を機動的に展開していく。
近い将来、イオンが消費者代理機能としての小売技術を駆使し、「ミャンマーフェアー」の開催にこぎ付けることに期待したい。
話が少しそれたが、それではミャンマー産のマンゴーの日本輸入は大手流通業や総合商社が本格的に着手するのを待つよりほかに手がないのか。
私は、最初は小規模で良いので、日本に一粒のダイヤモンド“セインタロン”マンゴーを輸出し、風穴を開けていければと考える。
“セインタロン”マンゴー輸出のためのクラウドファンディングを立ち上げることはできないか?

私個人のアイデア段階だが、ミャンマーの最大都市ヤンゴンにおいて“セインタロン”マンゴー輸出のためのクラウドファンディングを立上げることができないか、と考える。
当然、日本の消費者側の皆様からも、ご支援を頂戴できれば有難い。
ご存じの通り、クラウドファンディングには
「投資タイプ」「融資タイプ」「寄付タイプ」「購入タイプ」の4つのタイプがある。
投資型のリターンを還元しなければならないスキームはかなり困難だ。
最初は日本側の消費者の皆さんに、ミャンマー応援団となっていただくとともに、“セインタロン”マンゴーをお手元にお届けすることをお約束することで「購入タイプ型」の資金を集めることができればと思料する。
その準備段階で
- プロジェクト方式での役割分担
- 日緬両政府との交渉窓口
- 日本側の輸入認可基準、受け入れの可能性など法的側面の確認
- 輸出入のプロである物流の支援業者確保
- 燻蒸などの技術提供者の確保
などが必要となる。
そして最後には
利益重視ではなく、手数料・経費を何としても吸収して、日本の皆さんに“セインタロン”マンゴーを届けるという強い思いと
ミャンマー農業の近代化の一助になるという強い使命感を持ったメンバーが集まらなくては実現しない難事業である。
今後、その実現に向けて、1つ1つのステップを進めていきたい。
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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。
MASA


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