ミャンマーで成長が期待されるビジネス分野とは?
ヤンゴンでは「新型コロナウィルスの感染者が現在も増え続けており、感染拡大を抑制できていない」との見方が大半です。
確かにもともと医療インフラが脆弱なミャンマーでは官民一体でコロナ制圧に向けて懸命な努力が続いています。
しかし、ミャンマーは日本など他国からのサポートや国家全体での助け合いで、この状態を早晩、克服するでしょう。
もともとミャンマー経済には以下の強みがあります。
- 中国の「世界の工場としての果たしていた役割」の他国シフトは止めることはできず、アフタコロナにおいて、中国からミャンマーへの生産シフトが継続的に起こります。
- ヤンゴンを中心に社会インフラ整備はこれから。中国や日本政府等からの投資をいかに引き出すかがカギとなります。
- 5,400万人超の人口による内需の成長に期待した外国投資が戻り、活発化します。
コロナが落ち着いてから「ミャンマー進出」を考えているようでは、先行している韓国や中国の企業の後塵を拝することとなるでしょう。
まさに“今”、ミャンマー進出に舵を切るべきと考えます。
今後の成長が期待できるビジネス分野は次の5つです
1.ヘルス&ビューティケア
2.物流(特にコールド・チェーン)
3.Eコマース
4.安全・安心関連
5.教育
今回はこれらのビジネス分野についてみていきましょう。
ヘルス&ビューティケア

ミャンマーにおいても女性の最大の関心は「美肌」です。
同国特有の天然化粧品であるタナカが有名ですが、2010年代に外国製化粧品輸の輸入規制が緩和されたのにともない、最大都市ヤンゴンを中心に「タナカ離れ」が顕著となっています。
現在のヤンゴンでは資生堂やSKⅡの化粧品は憧れのブランドとなっています。
今後、化粧品市場は急拡大していくものと思われます。
株式会社 資生堂 ANNUAL REPORT 市場データ
2020年 プレステージ化粧品市場規模/成長率予測
加えて、ミャンマーでは近年の携帯電話の普及や民主化による情報流通により、病気や健康に関する情報が簡単に手に入るようになりました。
これにより重症化する前に病院に行けるようになったと言われています。
その中、ミャンマーでもヘルスケアへの関心が高く、同分野はビジネスとしても有望なカテゴリーのひとつとして数えられるようになっています。
参考

JETRO 調査レポート ヘルスケア・ビジネスのASEAN展開(2018年3月)
物流(特にコールド・チェーン)

近年、経済発展による所得の向上に伴い食生活が多様化し、流通におけるコールドチェーン構築への必要性が高まっています。
また、コロナ禍による安全・安心の意識の高まりにより、コールドチェーンのシステムそのものがビジネスモデルとして様々な分野で展開されようとしています。
【参考】
「ASEANスマートコールドチェーン構想」の実現にむけて
~オールジャパンで取り組むビジョン及び戦略を策定~
2019年3月8日 国土交通省
【参考】
コールド物流の標準化目指す 日ミャンマーの官民が情報交換
2020 年1 月21 日 The Daily NNA ミャンマー版
Eコマース

アセアン諸国ではこれまで、クレジットカードによる詐欺被害への懸念や、整備されていない物流インフラなどの障害などからEコマースの普及は遅れていました。
しかし、今回のコロナ禍により、フードデリバリーや物販でもEコマースは一気に拡大しています。
最大都市ヤンゴンでは携帯電話の普及率はほぼ100%に近かったこともあり、ミャンマーの20~40歳代を中心に、携帯で商品やサービスを探す姿が激増しました。
今後、中国、欧米企業を中心に(中国企業はすでに3年程前から、Eコマース関係の企業がヤンゴンに事務所を置き、市場調査を始めていました)、Eコマースのパイの奪いあいが本格化すると予測します。
また、日本人の起業家も2019年10月にミャンマー初の即時配達機能付きEC/フードデリバリーサービス「Hi-So Mall」をスタートさせております。
【参考】
電子商取引のショップ、昨年比で10倍成長
NNA アジア経済ニュース 2019/11/01
【参考】
HI-SO MALL
Is it cosmetics? Is it clothing? Hi-So mall has it all. It is e-commerce website where you can buy everything from food to books. The best part about your shopping experience is we will deliver your desired items WITHIN HOURS right to your doorsteps.
With Hi-So Mall, you don’t need to suffer the traffic or from heavy rain. Just sit comfortably at your house and tap your phone. Everything you desired will arrive to you instantly with Hi-So Mall.
安全・安心関連

新型コロナウィルスの影響でミャンマーでも「マスク」「手洗い」は注目されています。
ミャンマーにおいては、ビフォア・コロナでは「マスク」「手洗い」の習慣は根付いていませんでした。
しかし、コロナがミャンマーの衛生意識を一気に変えました。
これから消毒や清掃関連のビジネスが急伸長することは間違いないでしょう。
また、コロナ前の2019年9月、卸売大手メトロ・グループ傘下のメトロ・ホールセール・ミャンマーが、国際的な食品衛生管理基準(HACCP)を取得したと発表して注目を集めていました。ミャンマーの外資系卸売業者として初めての取得とのことです。
今後の日本のハイレベルな衛生管理を武器に日系の食品スーパーや飲食店も進出するチャンスが拡大すると考えます。
【参考】
独系卸売メトロ、国際食品安全基準を取得
NNA アジア経済ニュース 2019/09/24
【参考】
新型コロナウィルス感染症(ミャンマーにおける感染症危険情報レベルの引き上げ) (2020.10.30)在ミャンマー日本国大使館領事班
教育関連

ミャンマーの教育分野は
- ミャンマーの先生たちの安すぎる給料
- 超暗記型教育
- 自国語ではなく英語の教科書による学習
などの弊害により、多くの問題を抱えていると言われています。
またミャンマーには「セーダン試験」と呼ばれる高校卒業試験があります。
その成績上位者は大学に進むことができます。
しかし、それは全体の高校生の3割程度で、残りの高校生は卒業することすらできません。
今後、教育分野も外資への開放が条件付きではあるでしょうが進むものと思われます。
実際、すでに日本の大手学習塾も進出を開始しています。
【参考】
日本の学習塾に熱い視線 学研教室、全国で40カ所超える
NNA アジア経済ニュース 2019/07/30
今回は以上です。
今後、ミャンマーは理想的な人口動態や中国やインド、タイに囲まれ地政学的なアドバンテージによる経済拡大を加速させ、多くの起業チャンスに恵まれると予測します。
しかし、一方で、
起業・進出前に
- 現地の法律に沿って必要十分な手続きをしなければならないこと。
- 日本企業をだまし、儲けようとするローカル企業や人物がいること。
などを理解し、十分な準備が必要なことも肝に銘じてください。
皆さんと近いうちにミャンマーでお会いできる日を楽しみにしています。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
MASA


コメント