今回は、小売業の重要な技術である競合店調査の3回目。
ここでは、
競合店の重点販促テーマや重点販売商品を調査し
それをどのように自分の店づくりに活かしていくのかを
考えていきたい。
大手小売業イオンに入社後、店舗営業、本社スタッフを経験。
その後、駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年滞在。
各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。
現在は独立、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業の準備中。
競合店から学ぶ・真似ぶ

ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンの生前、同氏の競合店巡回に同行した幹部社員は
「サムはどんな競合店を訪れても、悪いところを探し回るのではなく、自分たちにとって勉強になることや、自分たちが参考に改善すべき点を誰よりも注意深く観察していた」
と語っている。
また同氏は「他社から学ぶことこそ成功への近道。私がやったことの大半は、他人の模倣である。」と明言している。
それ程までに世界一の小売業ウォルマートは競合店調査を重視し、相手の店の良いところから学び、取り入れることを大切にしていた。
小売業各社には販売政策があり、各店舗ごとに
年間の52週のそれぞれの週に「どんなテーマ」で「どの商品」を「どれだけ」「どのように」売るのかを落とし込んでいる。
※衣料品やホームファションは、年間を12~18ぐらいのシーズンに分けて計画を立てる場合が多い。
この販売計画を52週マーチャンダイジング(MD)計画といい、小売業の生命線となる。
この計画で各週の重点販売商品(企業によって呼び方は違うと思う)が定められており、お客さまに売り込んでいく。
お客さまは店に来るまで「買うもの」を決めていない

ご存じだろうか。
来店した半分以上のお客さまは買うものを決めていない。
ぼんやりと「寒いから鍋がいいかなぁ」くらいのイメージはあるかもしれないが、
どの肉で、どの野菜を入れて、どの味付けでなど具体的なことは売場に来てから決めているそうだ。
お客さまは売場の2割程度しか見ていない
また、来店したお客さまがどの通路を通り、どの商品を触って(≒購入して)レジまでいったか、を調べる導線調査をやってみるとわかるのだが、お客さまは売場の2割程度しか買い回られていない。
ほとんどのお客さまが、主通路を中心に歩かれ、自分の欲しい調味料や飲料などを買いに副通路に入られても、また主通路に戻ってレジまで進まれることが多い。
その時に衝動買いされるのが、エンドや特売コーナーの磁石売場と呼ばれる場所に置かれている商品である。
そのエンドや特売コーナーには52週MD計画で決められた重点販売商品(≒チラシ商品)が展開されていることが多い。
このような重点販促テーマと重点販売商品が明確に展開されている売場は売上も高い場合が多い。
それでは、重点販売商品はどのような商品になるのだろう。
- 旬の商品で今売りこまなければならない商品
- これからピークを迎える商品で、ピークに向けて今売り込まなければならない商品
- テレビやネットで話題の商品
などである。
そして、客数が多く、売上が高いお店は、明確な販促テーマのもと、この重点販売商品の展開場所が、分かりやすい場所に、触りやすく、買いやすい状態でしっかりと陳列されている。
この明確な重点販促テーマと重点販売商品が多い売場ほど、売上も大きく伸びていく。
競争店のこの「重点販促テーマと重点販売商品」をセットで調査し、自店の売場に取り入れていかなくてはならない。
重点販促テーマのチェックポイント

ちなみに重点販促テーマのチェックポイントは
- 販促テーマ
- 重点販売商品
- 販促媒体(どんなPOPや備品で)
- 販促ポイント
などである。
“ウォンツ”需要にも注意
今回は、重点販促テーマや重点販売商品が明確であり
その2つがより多くの売場で展開されている店ほど売上が高くなることを学んだ。
そして競合店のすぐれたやり方をどんどん積極的に取り入れていかなくてはならない。
但し気をつけなければならないことがある。
現代の情報社会では扇動需要、すなわち
ネットなどで、いわゆる“バズった”商品に需要が集中する。
- 健康上、これを食べるとウィルス耐性が付く
- これを食べると癌になりにくい
- この成分が肌に良い
- この洗剤がもっとも効果的
などなど
昔に比べて驚くほどの速さで売れていく。
そのような、世の中の情報にも敏感にならなくてはならない。
これからの小売業従事者は情報感度が高くなければならない。
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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。
MASA


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