東南アジア移住基礎知識編 ~その7~ 電力供給事情

東南アジア移住

ここでは

ミャンマーにおける電力供給の現実は?

いつミャンマーの電力供給は改善されるのか?

などについて考えていきたい。

自己紹介

イオンに入社後、店舗営業、本社スタッフを経験。

その後、駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年滞在。

各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。

現在は独立、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業の準備中。

ミャンマーにおける電力供給の現実は?

NNAが選ぶ2020年の10大ニュースの第9位に「電力不足続く、日系が発電所建設へ」が選ばれた。

国内の電化率はなお56%ほどにとどまり、ミャンマーの経済成長の最大の阻害要因である電力不足は、2020年も課題として残った。

電力不足続く、日系が発電所建設へ NNAアジア経済ニュース2020/12/28(月)

ミャンマーの経済成長の阻害要因である電力不足は、2020年も課題として残った。新型コロナウイルスによる企業活動の停滞で、19年ほど停電問題は深刻化しなかったが、国内の電化率はなお56%ほどにとどまっている。

【第9位】電力不足続く、日系が発電所建設へ - NNA ASIA・ミャンマー・公益
ミャンマーの経済成長の阻害要因である電力不足は、2020年も課題として残った。新型コロナウイルスによる企業活動の停滞で、19年ほど停電問題は深刻化しなかっ……

私は前職では会社が用意してくれた外国人御用達のサービスアパートに入居していた。

そこでは停電時のリカバリー率が100%のジェネレーターを完備していた。

今は日本人の知り合いから紹介されたコンドミニアムを借りており、ジェネレーターもエレベーターの電力をカバーするものしか装備されていない。

ある日の夕方5時ごろ、自宅でテレビ会議に参加していると、突然の停電。

久々の停電であり、10分程度ですぐに復旧するだろうと待っても、一向に電気はつかない。

パソコンとWifiルーターのバッテリーが‐2時間持ち、何とか会議は切り抜けたが停電が収まったのは夜の9時。

それまで真っ暗の中を、夕食の支度もできず耐えるしかなかった。

私が初めてミャンマーに来た2014年はもっとひどかった。

事務所のあるオフィースビルでは、1日に10~15回、10分程度の停電を繰り返し、集中力が途切れて仕事にならなかった。

当時「これでは製造業の投資は難しいだろうな」と感じたものだ。

その頃に比べるとヤンゴン市内では数段ましにはなっているものの

国内の電化率はなお56%ほどにとどまり、電力不足は2021年も課題として横たわっている。

これまでサムスンによる大型投資の取り止めなどがあったが、この電力不足が解消しない限り、安定的な経済成長は難しい。

特に、ミャンマーがコロナ禍で見直しが進む、調達基地としての中国の役割を奪取するためには電力不足の解消は最優先課題である。

ミャンマーの電化率の国家目標は2030年度100%であり、2020年度(2020年10月~2021年9月)はまず56.68%への引き上げを目指しているとのことである。

今後、ミャンマーでは主力の水力発電に加え、太陽光やLNGなど様々な電力源を複合的に開発していくという。

また丸紅など日系3商社は昨年7月、LNG火力発電所の建設で政府と合意している。

いつミャンマーの電力供給は改善されるのか?

この電力不足はいる解消されるのか。

ヤンゴン管区のピョー・ミン・テイン首相によると、年内に同管区の電化率が100%に達するとの見通しだという。

ヤンゴン管区の電化率、年内に100%達成へ NNAアジア経済ニュース2020/12/08(火) 

ミャンマー最大都市を管轄するヤンゴン管区のピョー・ミン・テイン首相は、年内に管区の電化率が100%に達するとの見通しを明らかにした。イレブン電子版が伝えた。管区北部のタイチー郡区で11月22日、ギョムとテインゴン(Theingon)の2カ所の変電所が稼働したためだ。

ヤンゴン管区の電化率、年内に100%達成へ - NNA ASIA・ミャンマー・公益
ミャンマー最大都市を管轄するヤンゴン管区のピョー・ミン・テイン首相は、年内に管区の電化率が100%に達するとの見通しを明らかにした。イレブン電子版が伝えた……

ヤンゴンは外資による電力インフラ投資が進み、急ピッチで改善が進んではいる。

これに対してヤンゴンやマンダレー、ネピドを加えた3大都市部以外の地方ではかなり深刻な状況だ。

地方の電化率は20%に満たない。

カレンやタニンタリーは10%以下の状態が続いている。

今後、地方では太陽光などの再生可能エネルギーを最大限活用するとともに、柔軟にタイやラオス、中国といった国境を接する国からの電力輸入を進めるしかないのではないか。

さもなければ、電化率の国家目標である2030年度100%は難しいと個人的には感じる。

また一部の省ではすでに進んでいるが

インフラ投資が困難な地方において、国が積極的に民間企業に補助金を出し、村単位で小規模な水力や重油式の発電設備設置を強力に推進していく必要がある。

これが私の周りにいる多くの企業家の意見である。

【結論】停電が嫌なら、今はジェネレーター付のサービスアパートに住むしかない

少し経済分析的な前置きが長かったが、現在のミャンマーでの電力事情を勘案したとき、停電を一時的なものとして我慢できる(楽しめる!)人以外は、1か月1,000USD以上のフルカバーのジェネレーター付のサービスアパートに住むしかない、のではないかと思う。

上記のピョー・ミン・テイン首相の言葉を信じるのであれば、ヤンゴンにおいては、2021年9月には停電の悩みは解消されることにはなるのだが。

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電力不足や法整備の遅れなど数々の課題が横たわるミャンマーではあるが

「失われた数十年」を超えて、ともに豊かさをめざす最適なパートナーである。

「チャイナ+1」としてのミャンマーの現状を精査した以下の書籍を紹介する。

ミャンマーを目指す企業人の必読書であり、50社訪問に裏付けられた最新最良の進出ガイドである。

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ミャンマー/日本企業の最後のフロンティア  

関 満博 (編集) 出版社:新評論 発売日 : 2020/5/11

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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。

MASA

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