東南アジアで存在感を放つ韓国

ミャンマー

東南アジアにおける韓国の存在感は大きい

韓国シネマやK-POPなどのエンターテーメントの世界では日本をはるかに凌駕し、ミャンマーはじめ東南アジアの若者の間では韓流は大変な人気だ。

ベトナムやミャンマーの中高年ビジネスパーソンは、過去の歴史におけるドライな仕事のやり方に嫌悪感を持つ人も多いが、若者にとって韓国文化は憧れの的である。

加えて、韓国はビジネスの意思決定が速い。

ミャンマーにおいて韓国のビジネスパーソンと仕事をする時にいつも感じるのだが、出店などの新規投資に対する意思決定がすこぶる早い。

日本の企業とはスピード感がまったく違う。

韓国に親会社を持つ現地法人の社長であっても、まるでオーナーであるかのような決裁ぶりである。

日本のように稟議書を中間管理職からトップまで何週間もかけて回すようなことはしていなのではないか。

想像するに、前提条件を明確にした上で、年度の投資額と利益計画を明確にし、予算枠の範囲であれば現地法人のトップが決裁できるシステムなのであろう。

但し、責任者が入れ替わるのも早い。

数字責任が明確で、大きな権限を与えられる代わりに、目標数値未達成の場合はすぐに首をすげ替えられてしまう。

日本では「韓国経済は崩壊直前である」との論調が主流であり、経済的なファンダメンタルズを見たとき、韓国に中国と道連れになる形で経済危機がやってくるのは確かではあるが、ミャンマー国内では韓国の存在感は大きく、ミャンマー政府からも一目置かれているように感じる。

今回は

ミャンマーにおける韓国企業の存在感は?

ミャンマーにおける韓国企業の動向は?

などの論点についてみていきたい。

自己紹介

小生は大手小売業イオンの駐在員として香港、マレーシア、ベトナム、ミャンマーにトータルで12年滞在。

各国で商品部や新規合弁事業の管理担当を歴任。

現在は独立、ミャンマーの最大都市ヤンゴンに居を構え、新規事業の準備中である。

確実にミャンマーでインフラ投資を進める韓国

韓国の文在寅大統領は、2019年9月3日、ミャンマーを公式訪問し、アウン・サン・スー・チー国家顧問と首脳会談を実施、経済での協力関係をさらに強固なものにすることで一致した。

同4日には、ヤンゴンで計画する韓国ミャンマー工業団地(KMIC)の着工の式典に参加し、さらなる投資促進を約束した。

※韓国ミャンマー工業団地(KMIC): ヤンゴン中心部から北方約40キロメートルに立地。開発面積は225ヘクタール、投資額は1億1000万ドル(約113億円)を見込む。第1期では約半分の127ヘクタールを開発する。

開発・運営会社のKMICデベロップメントには韓国土地住宅公社とミャンマー建設省が各40%、残る20%を韓国の民間企業が出資している。送電線や変電所、周辺道路などのインフラは、韓国の対外経済協力基金の政府開発援助(ODA)で整備する。

(2020年12月24日 日本経済新聞)

2013年、ベトナムの経済発展を後押しした韓国のサムスン電子が、電力供給の不安定さを理由にミャンマーへの投資を見送った。

韓国はそれからしばらくの間、ミャンマーへの投資は消極的であったが、2019年の文在寅大統領による公式訪問後は積極的な投資姿勢が際立っている。

韓国経済の現状

様々な専門家が分析しているが、ここで韓国経済の現状について整理したい。

現在の韓国経済は「中国が頼みの綱である経済」「極めて高い輸出依存」「外国人株主が支配するサムスンなど大企業」の3点で言い表せる。

平たく言えば、中国が倒れれば韓国も倒れる仕組みになっている。

現在の米中の貿易戦争は、バイデン大統領になっても続くと予測され、中国からのドルの流出は止まらない。また、今は中国が隠し通している2018年からの不動産価格の下落も限界に近づき、中国経済は韓国経済を支えている場合ではなくなることは明らかである。

韓国によるミャンマーに対する最近の動き(NNA報道より)

以下NNAによる報道から、直近の韓国によるミャンマーに対する動きを列挙する。

【韓流新時代】ソフトも余念ない新南方政策 投資と両輪、若者にスターの夢

NNA アジア経済ニュース2020/12/23(水)

「韓流」人気は、韓国企業が投資攻勢を強める東南アジア諸国連合(ASEAN)の後発新興国でも高まっている。ミャンマーでは10月、新型コロナウイルスの影響で国をまたぐ往来が厳しく制限される中、ミャンマー人のボーイズグループが同国でガス田開発などを進めるポスコグループの資金援助で訪韓した。韓国の新南方政策は、ソフト面でも余念がない。

【韓流新時代】ソフトも余念ない新南方政策 - NNA ASIA・ミャンマー・経済
「韓流」人気は、韓国企業が投資攻勢を強める東南アジア諸国連合(ASEAN)の後発新興国でも高まっている。ミャンマーでは10月、新型コロナウイルスの影響で……

韓国工業団地、1月から区画リース契約開始

2020年12月16日(水)TheDailyNNAミャンマー版

ミャンマー最大都市ヤンゴン北郊で開発が進む、韓国ミャンマー工業団地(KMIC)の区画リース契約の申請受け付けが2021年1月20日から開始される。開発を担う合弁会社が15日までに公式サイトで概要を公表した。

韓国工業団地、1月から区画リース契約開始 - NNA ASIA・ミャンマー・経済
ミャンマー最大都市ヤンゴン北郊で開発が進む、韓国ミャンマー工業団地(KMIC)の区画リース契約の申請受け付けが2021年1月20日から開始される。開発を担う……

政府、韓国製トラクターを長期ローンで販売

2020年11月20日(金)TheDailyNNAミャンマー版

ミャンマー政府は、韓国製トラクターを長期ローンで販売する方針だ。ミャンマー・タイムズ(電子版)が18日伝えた。 農業・畜産・かんがい省の協同組合局が550台のトラクターを販売する。このトラクターは、同局が韓国から仕入れて農家などに売ってきた農機の在庫だ。

政府、韓国製トラクターを長期ローンで販売 - NNA ASIA・ミャンマー・農水
ミャンマー政府は、韓国製トラクターを長期ローンで販売する方針だ。ミャンマー・タイムズ(電子版)が18日伝えた。農業・畜産・かんがい省の協同組合局が550台……

いずれの記事からも、韓国企業がミャンマーに対して積極的に投資拡大している姿が読み取れる。

韓国にとってミャンマーはベトナムと並び、調達先としての中国の代替え候補である。

現状は電力やインフラ整備が不安定であるため、ベトナムの後塵を拝する形となっているが、

今後、インフラ投資が進みサムスンなどの韓国企業がミャンマーでの製造を進めていける環境が整えば、一気に情勢は変わる。

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本日も最後までお読みいただきまして有難うございました。

MASA

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